究極のパーソナルスペースともいえるトイレの個室に広告を展開する事例が増えつつある。いったいどのような効果が期待できるのか。今回はトイレ内に設置されている広告事例について紹介する。
ポスターやステッカーの貼付・サンプルの設置

飲食店をはじめとするさまざまな施設において、トイレは不可欠な設備といえる。そんなトイレ内に掲載された広告を「トイレ広告」という。
たとえばすぐに実施できるトイレ広告として、トイレの壁やトイレットペーパーホルダーにポスターやステッカーを貼る、ハンドソープや生理用品といった商品のサンプルを置くなどの事例が挙げられる。手間やコストを掛けずに商品をアピールできる点がメリットだ。
トイレはあらゆる業種・職種の人々が利用する空間であるため、これまでアプローチしづらかった層に訴求できる点も大きな利点といえるだろう。
トイレ広告 ハレルヤ
デジタルサイネージで商品をアピール

トイレにおけるデジタルサイネージ広告の歴史は意外と古く、すでに2008年に羽田空港内の女子トイレに国内で初めて導入されている。しかし意外と広告の売り上げが伸びなかったことから、そこまで普及することはなかった。だが近年、再びトイレというパーソナルスペースが注目を集め、デジタルサイネージを設置して広告を配信するケースが増えている。
たとえばショッピングモールや公共施設などの女子トイレの個室内に設置されている「OiTr ads(オイテルアズ)」は利用者が便座に座ったことをセンサーで感知して広告動画の配信を開始することで、より視認性を高める工夫がなされている。また、施設ごとに異なる利用者層に合わせて広告の最適化を図れる点も特徴の1つである。
自分だけの時間を過ごせるパーソナルな空間だからこそ、より商品の認知率を上げられるメリットがある。これからもトイレの個室をターゲットとした広告は一層の普及が見込まれるだろう。