「推し活」「推ししか勝たん」という言葉を、日々耳にするようになった。
誰しもが心の中に、推しを住まわせて暮らすようにいつからなってしまったのだろう。
しかし、日々ストレスやさまざまな葛藤と闘いながら暮らす現代人にとって、推しのような心のよりどころの存在はとても貴重な存在といえる。
韓国では、ファンの推しへの応援が心からもSNSからも飛び出して、リアルの広告になっていることが話題となっている。
韓国で話題のセンイル広告
韓国では、K-POPを中心にアイドルのお誕生日や周年記念、イベント告知に合わせてあらゆる所に広告が掲出される場面を目にする。
それはバス停や駅ポスターだけに留まらず、ビル上の大型サイネージなどにも。
その広告の中に「センイル広告」が含まれる可能性がある。
センイル広告とは、自分の好きなアイドルを応援するためにファンが自ら広告を出すことを指す。
広告代金は法人ではなく、一般のファンたちがファングループの中でお金を出し合って出稿している。
「推しをもっと有名にしたい!」「お誕生日に何かしてあげたい」というファン心理がかたちになった広告である。
こんなところにもセンイル広告
センイル広告の出稿場所は、大小さまざまである。
例えば、都会ではよく目にするような街頭ビジョン広告は巨大スクリーンに広告出稿でき、中には音付きの動画を流せるものもある。
通りすがりの人もつい立ち止まって見入ってしまう目立つ広告枠だ。
駅構内のポスター広告も人気。
人通りが多い場所だからこそ、人気の枠になっている。
ニッチな広告枠にはコーヒーカップのフォルダーに広告を出すものも。
飲んだ後も手元に残しておくことができることからも、コレクションするファンや「カップホルダー巡り」をするファンもいるそう。
推しに届けたいセンイル広告、日本にも上陸か
「推し」がブームになっている日本でも、最近ではセンイル広告の出稿が進んできている。
実際に新宿にある有名広告枠ユニカビジョンで、応援広告出稿の実績もあるほど。
さらに、ホームレスの自立支援の雑誌「ビッグイシュー日本版」でも応援広告の場としてファンが出稿。
驚きの売れ行きを見せているという。
センイル広告を専門にした代理店も登場しつつある昨今、センイル広告が日本でブームになる日も間近かもしれない。