「あれ?なんで私がこの商品買ってるの知ってるの?」
「どうしてダイエットしてるのバレてるんだ…!」
Web広告のターゲティングや、動画を見ている時に出るリターゲティング広告に驚いたことがある人は今や少なくないはず。
もはや、最近ではそんな個々人に向けたターゲティングの手法が主流となってきていて、私のように不気味がっている人は逆に稀かもしれない。
コンビニエンスストアで発行されるレシートにも広告が載っていることを、ご存じの人はいたりいなかったり。
ちなみにあれは案外よくできていて、割とお得な情報が載っていたり、見た人限定みたいな割引クーポンが載っていたりして、意識して見ているとちょっとついてるという気分になる時がある。
たまに間違って捨ててしまった時には後悔をするレベルのお得情報も載ってたりするので、もっと多くの人に気にかけてもらいたい。
ローソンが実施したAI技術を活用したレシート広告
そんなコンビニエンスストアのレシートも、最近はあらゆる工夫がされてきている。
もはや、工夫という領域を超えた一種の「戦略」に近しいものにも感じられる。
大手コンビニエンスストアのローソンは、レシート広告にAI(人工知能)技術を活用した実証実験を実施。
お菓子の広告展開に、それぞれの消費者志向に合わせて3種類のデザインとコピーで展開した。
購入確率予測モデルを軸にして、個々の利用客の価値観や嗜好、購買の傾向までも分析して、個々人に合ったデザインやコピーを出し分けするかなり高度なものだ。
実験の結果、ローソン会員基盤全体の平均購入率に対して約12倍の成果が表れたという。
レシート1枚に踊らされる私たちの未来はもうすぐ…?
今までは会員情報と購入属性などだけに着目していたが、AIの技術を活用することで、より精度の高いセグメントとより嗜好性にマッチングした広告配信が実現した。
そして何よりも、人々の生活から切っても切り離せないコンビニエンスストアで展開することで、確実に消費者にリーチできることもこのレシート広告の強みだろう。
2022年の3月には、AI技術を活用したレシート広告を本格導入していく方針で、ローソンアプリへの広告配信実施も発表されている。
これはもう飲み会帰りの深夜12時過ぎに間違いなくアイスとカップ麺を買って帰る私には、二日酔いに効くサプリなんかの広告が出てくることは間違いなさそうだ…。
コンビニエンスストアの住民になっている、私の様なOLや疲れて帰路につくサラリーマンは間違いなくローソンの手のひらの中だ。
昨日買った夕飯の購買情報までも把握され、レシート広告ひとつにお財布が緩んでしまう。そんな企業広告のカモになる日は思ったよりも近いかもしれない。