未曾有のウイルスによって私たちの生活はこの1~2年で大きく変わった。
外出もできず、広告を行うこともなんとなく躊躇われた時期もあった。
だけど、そんな時期だったからこそ前向きな、メッセージ性の強い広告がたくさん生まれたように思う。
こんな時代があったということを忘れないためにも人々の心に残った広告をご紹介しておきたい。
レシート型の広告に込められていたのは希望だった
2020年、西武・そごうが作ったのはレシートを模した広告。
いつか旅行ができる日のためにスーツケースを買った人、マスクの下でメイクを楽しむために口紅を買った人、夏祭りには行けないけれど浴衣を買った人。
いつか来る自由な日々のために、決して人々が希望を捨てていなかったことを伝えた広告。
ショーウィンドウをうまく活用し、レジから大量のレシートが出ている演出や、ショーウィンドウからレシートがはみ出したデザインは目を引く手法でインパクト大だった。
人のいない渋谷の街を回転寿司が回った!
緊急事態宣言下で人がいなくなった渋谷のスクランブル交差点をぐるっと囲むように配置されている屋外ビジョンに流れていたのは、スシローのお寿司!
人が多いところで流すからこそ効果が見込める映像系OOHだが、この時のスシローが伝えたかったのは「すしで、笑おう」というメッセージ。
普通であれば効果が見込めないのだから実施する必要がないと判断されてもおかしくない。
しかし、日本の伝統食でもあるお寿司を扱う企業として日本を元気にすることは使命であると考え、敢えてこの時期に大々的に行ったという。
媒体サイズに合わせて絶妙に回転すしのレーンを再現した広告は新しいエンタメの在り方を見せてくれたように思う。
友達にも先生にも会えなかったけど、そこには確かに見えない絆があった
多くの人がいろいろなことを犠牲にした時期だったけれど、だからこそ見えてきた人と人との関係性がこのコピーにぎゅっと凝縮されている気がする。
見えないものと戦った一年は、見えないものに支えられた一年だと思う。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000045062.html
広告の主役はあくまで生徒と先生。
しかし、生徒と先生だけに限らずコロナ禍を生き抜いた人々の心にも響くコピーが印象的だった。
コロナは私たちの生活にいろいろな変化をもたらした。
最初はゴールも見えず悪いことばかりのようにも感じたが、月日が経つにつれて前向きな変化もたくさんあったと思う。
そして広告が担う役割は物を売ることだけではなく、人々に強いメッセージを届けるものなんだということを改めて実感した。