ファッション雑誌を手掛けるSPURが創刊30周年を記念して取り組んだ広告が話題を呼んだ。社会問題をテーマに掲げ女性にとってまたジェンダーの差別を解決する糸口にもなるだろう。タブーと懸念され気軽に口することすらためらうことを払拭するために、一際目立つ場所で大きく掲げた。身体のことを知り、性を尊重することの大切さは自分自身だけでなく性を超えて理解する機会を提供した。
「SPUR」読者アンケートで「生理休暇を取得したことがありますか?」という問いに「はい」と答えたのは、わずか22%でした。オープンに生理休暇が取りづらい理由として「生理休暇のシステムがない、あったとしても上司が男性なので取りづらい」「申告するのが恥ずかしい」という声がありました。これは、現代社会の生きづらさの事例の1つだと思います。
五十嵐真奈さん(『SPUR』編集長)のコメント
確かに広告の前に立ち止まって考える人がいる。私たちが生活する環境に困っている人はいる。困っていることを解決するために社会が取り上げ動く。その先に笑顔があることを信じて。
ファッションと重なるのでは。着る人の着心地、サイズ展開の豊富さ。創り手が着る人を想う。その想いがたくさん詰まっている。素敵なデザインを喜び、着心地に喜んでもらえることを想像して。
ファッションは常に広告媒体を活気づけている。毎シーズン流行を伝え、豊かさを与えてくれる。その広告媒体は雑誌に限らずデジタルサイネージなど最新テクノロジーを使って。その美しさは見る者に感動を与えてくれる。
サステナブルに挑むファッション広告
リユースで必要な人に。大手アパレルファッションブランドの店舗が並ぶルミネは買取広告を掲げた。必要なくなった洋服、まだ着れるのにもったいない、素材を活かして、必要な人に贈る。アイテムのカタチを変えて。
文化や伝統を大切にするファッション広告
クリエイティブ同士の友好が感動を生む。時代の先端を走るファッションが文化や伝統を守る民族や職人と交流する。異世界のようで実はそうではない融合できる存在なのだと気付く。HERMESは融合の瞬間を映像に残し、広告を利用して多くの人に訴えかけている。