突然だが、この画像を見ていただきたい。
Twitterで16万リツイートされた、話題の広告だ。
2022年の1月、東大前駅に掲載された「明治R-1」の広告である。
受験シーズンということで、東大へ向かう受験生を応援するメッセージが書かれている。
しかし、少しおかしな点があるのが分かるだろうか。
広告の裏に、うっすら、別の文字が浮き出ているのだ。
「いってらっしゃい」と「おかえり」。角度で変えるメッセージ
上記の画像は、東大前駅から降りる方向から見た画像である。
この広告を、逆方向からみると、つまり東大から帰るときは、別の文字が浮き出るようになっているのだ。
受験がおわり、緊張と、重荷が降りた開放感と、少しの後悔がのこる受験生を優しく励ます、心温かいメッセージが表示される。
別パターンも見てみよう。
家族の健康をささえる「R-1」のブランディングが伝わる粋な広告だ。
おもちゃの広告?見る角度でかわるレンティキュラー方式
この広告が面白いところは、同じ面積で、2つのメッセージが表示されることだ。
掲載面積は同じなのに、メッセージが2倍。単純計算で広告費が1/2。
この見る角度でかわる広告は「レンティキュラー方式」という印刷方法を活用している。
駄菓子のオマケについていた「ザラザラした写真」がそれだ。
これは費用面だけでなく、広告の訴求力があがることにも着目したい。
ターゲットの気持ちにあわせて、人の動きにあわせて、最適な広告を出せるのだ。
誰しも、自分のためにかけられる言葉には興味を持つ。来店時には「いらっしゃいませ」、退店時には「ありがとうございました」と接客されるだけでも、人の心は少し動く。
記憶に残るメッセージを
広告を見られる時間は一瞬だ。
だからこそ、記憶に残るメッセージを伝えたい。
集客とは、来店へと「人の心を動かす」ことだ。
ふとしたときに思い出してもらえる、記憶に残るメッセージを作りたい。