昨年、様々な場所で話題となったNFTはデジタルの世界でそのものの唯一性を担保できる技術である。その利用用途としては、デジタルコンテンツを数量限定・供給を制限して配布することが現在の主要な用途ではある。一部、リアルな世界での権利を紐づけて管理する基盤としても、活用が始まってきているのだ。実際に権利取引にNFTを活用することによって、取引市場をよりグローバルに、個人にも開放し、真にオープンな取引市場の実現に貢献することが可能なのである。
屋外広告に関しては、海外を中心に従来とは異なる広告掲出のされ方がかなり注目を集めているのだ。例えば、米国では自分の持っているNFTアートを屋外広告に掲出する行為が「ミーム化※」し、加速している。このように屋外広告の広告枠の購入のされ方も多様化してきており、現在これに対応したシームレスな取引市場が求められてきている。
(※あるアイデア・行動・スタイル・慣習が模倣の対象となり拡散されていく事で爆発的に文化として広がっていく現象のこと。)
このような潮流を踏まえて、株式会社LIVE BOARDは、屋外広告枠のNFT化および販売の実証実験を、Bridges、CoinPost、電通と共同で開始した。また、屋外広告の権利をNFT化して販売する取り組みは日本初であり、今後も日本市場での可能性を模索していく。
今回の実証実験では、広告用NFTマーケットプレイス「Kaleido」(カレイド)を利用。広告枠の販売は2022/1/17〜2022/1/23までの7日間で実施。この期間中、表参道 青山ストリートビルボードの屋外広告枠に広告を表示したい企業や個人など全ての方から応募(入札)を受け付けた。購入には仮想通貨MATICと掲載したい広告内容のアップロードが必要。
屋外広告の掲載側で審査を実施し、屋外広告に掲載する画像および動画を決定。審査を通過した広告は2022/2/7〜2022/3/6約4週間掲載される。なお、通常の販売価格よりも落札価格が上回った場合、その差額は非営利団体などに寄付される予定だ。寄付先は決定次第、プレスリリースなどを通じて公表される。