街を歩いていると見ていてついお腹が空いてしまう広告がある。
消費者の心理にマッチする「場所」と「タイミング」と「クリエイティブ」を工夫しているからこそ、
本当に届けたい相手に伝えたい情報が届く広告になっていると感じる。
つまり、私もまんまとその広告の策略にはまってしまった一人にすぎない。
今回はそんなお腹が減ってしまうような、食品の屋外広告事例をご紹介していきたい。
ポテトサラダマジック!
デリア食品株式会社は『10月10日はポテトサラダの日』キャンペーンを実施している。
北海道産の新じゃがが収穫できる時期に合わせて10月10日と制定しており、より多くの人にポテトサラダを食べてもらうことを促しているだけではなく、ポテトサラダを通じて消費者と生活者を結びつけることも目的としている。
サイト上では、アレンジ用のマジックレシピを紹介しているが、より多くの人に訴求するためにもJR東日本の青梅線と五日市線ではワイドサイズの中づり広告を掲出した。
かわいいビジュアルと、あまり聞きなれない「ポテトサラダの日」を大々的にうたうことで魅力を訴求。
帰宅の電車内で目にすると、思わず夕飯にポテトサラダを用意したくなるような広告だ。
ブラックサンダーのピールオフ広告
ピールオフ広告は、興味のある人が実際に見て触って体験ができる広告のひとつ。
多くの層に愛されるチョコレート菓子のブラックサンダーはバレンタインデーシーズンの2月9日~15日にかけて「一目で義理とわかるチョコ」というキャッチコピーのもと、貼るだけで義理チョコに変わる「義理シール」をピールオフ広告として新宿駅地下通路で展開した。
自虐的かつ、インパクトもそれなりにありながらユニークな手法で展開した広告として話題となった。
バレンタインデーには気のない彼にはブラックサンダーを、という心理が働いた女性も少なくないのではなかろうか。
美酢による渋谷エリアジャック
美味しいお酢のドリンクなどで知られている「美酢」が、2020年11月に渋谷エリア一帯でジャックプロモーションを実施した。
モデルとして松井愛莉さんとパク・ソジュンさんを起用したことからも多くのファンの目に止まるものに。
タレントをしっかりと露出させつつ、商品も前面に打ち出したプロモーション。そして、ジャック広告にすることであらゆる所での露出の拡大をはかったことからもより効果的なものとなった。
「お腹がすいたな」「今日の夕食は何にしようかな」そう思うタイミングに合わせて広告を出すことで、より消費者に近づく戦略を巧みに使っている食品広告は多い。
その活用の幅も、オンラインオフライン問わず今後さらに広がっていきそうだ。