せっかくの広告ポスターなのに、印刷を大失敗してしまった!
そんな事例をご紹介しよう。
「印刷データを間違えて送ってしまって、僕の証明写真が掲載されました」
こちらは2019年、東京メトロ早稲田駅に掲載された広告だ。
大きな余白に、証明写真が一枚だけ添付されている見た目に、多くの注目を集めた。
もちろん本当に間違えたのではなく、これは演出。
早稲田大学 東北学生稲門会というサークルの新規入会を募集する広告だ。
サークルの認知や、入るきっかけになるのはSNSの投稿ではないか? そう考えた広告主が、「ミスしちゃいました」系の可愛い自虐ツイートをしてみようと思い立ち、この証明写真広告が生まれた。
思惑は大当たりで、たった1枚だけ掲載されたポスターだったが、SNSを中心に話題に。
Twitterでは30万いいねと大反響であった。(2022年2月現在)
その後のインタビューでは、「東北学生稲門会(サークル)に入った人も4倍くらいに増えた」とのことで、大成功を収めている。
ポスター広告とSNSの掛け合わせ
面白いのは、たった1枚のポスターが、全国規模で、多くの人に注目されたことだ。
ポスターを30万人以上に見てもらうのは、とても難しい。
よっぽど一等地に張り出すか、あるいは大変な枚数を掲載しないといけない。当然お金もかかる。
しかし「証明写真広告」は、たった1枚のポスターをSNSで拡散させることで、30万人以上に見られる広告となった。
SNSと親和性のある、飲食・美容業界では、こういった戦略も有効かもしれない。
ちなみに、先のインタビューでは『広告代理店の方から「間違えて掲出したってどういうことだ!なんどもデータについて確認したでしょ!』と連絡があり、反省文を書いたというオチまで完璧だ。
「ミスしちゃいました」風はインパクトが強すぎるので、反省文を書きたくない方は、証明写真ではない方法で考えてみよう。