OOHは広告媒体としても目立ち、多くの人から認知を得るにはとても良い媒体のひとつ。
一方で、「どれくらいの人が見ているのか」「どれくらいの広告効果があるのか」と問われると答えづらい部分があることが欠点でもある。
しかし最近、OOHのオーディエンスデータをリアルタイムに可視化するサービスが誕生した。
OOHを可視化する「OOH Analytics」
屋外広告媒体事業を展開する有限会社サーチが、媒体に設置したカメラの画像をAIで即時処理してリアルタイムに可視化できるクラウドプラットフォームサービスを開始した。
その名も、OOH Analytics。
媒体に設置されたカメラを使い、エッジAIで即時処理することで、媒体視聴範囲の「人数」「性別」「年代」「視聴態度」を見ることができる。
まさに欲しかったけれどこれまでなかった技術である。
OOH Analytics、使い方もさまざま
屋外にあるデジタルサイネージや大型ビジョンなどの映像広告は、広告ごとの計測データを取得し分析。
静止画を活用する看板広告などは、24時間計測したデータを活用。
これらのデータと広告料金を紐づけて、一人当たりの広告接触による費用対効果分析をすることができる。
計測して得られたデータは、貴重な情報としてストックすることで、今後クライアントが広告出稿をする時の出稿計画にも役立てることが可能だ。
OOHの広告効果の可視化で広がる広告需要
OOH Analyticsは、2022年6月時点では、新橋のSLビジョンや新橋の龍角散ビジョンに設置されている。
OOH Analyticsの設置により、広告視聴者が「どのような人たちで、どのような態度で、何人見たのか」を把握することが可能となる。
データを参考にすることで、フレキシブルに出稿量や期間を調整することができるので屋外広告のプランニングの幅は広がっていくことへの期待は広がるばかりだ。
一方で、良いデータが得られなかったOOHについては空き広告として残り続けてしまう懸念点からも目をそらせない。
今はまだ、OOHの広告出稿による効果測定は「できないもの」としてとらえられがちだが、
今後ますますOOH Analyticsのような技術が発達することで、戦略に応じた広告出稿が期待できる。