交通広告を代表する広告メディア『電車広告』
通勤や通学と幅広いターゲット層へアプローチが可能な広告として広く活用されている。
特に電車を丸ごとジャックした電車広告は、
SNS上でも度々話題となるケースが多く、
その電車を使わない広いエリアのターゲット層へも届く、そんな可能性を秘めた広告メディアとなる。
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電車広告を活用するすみだ水族館
そんな『電車広告』
この広告メディアを非常にうまく使っているのが『すみだ水族館』だ。
すみだ水族館は東京の観光名所であるスカイツリータウン内にある水族館で、
そのコンセプトは
『近づくと、もっと好きになる。』
これは、水族館のいきもの達との距離感はもちろん、
そこで働くスタッフとの距離も近く感じていただきたい。
そんな想いがすみだ水族館のコンセプトとしてあるようだ。
こうした想いを電車広告を通じて、
すみだ水族館は発信をしている。
チンアナゴへの愛を叫ぶ電車広告
こちらの電車広告は、
電車ジャックをして、チンアナゴへの愛だけを全面的に打ち出している。
こんな攻めた広告はなかなか見ることはない。
電車ジャックでクラゲへの愛
そして、こちらはクラゲへの愛を表現した電車広告だ。
先ほどのチンアナゴと同じく、
電車ジャックでクラゲへの愛を綴るというまさに狂気の電車広告だ。
しかも、すみだ水族館の電車広告では広告にあるはずのワードがない。
そう
『すみだ水族館へ来てくださいね』
『詳しくはすみだ水族館で検索』
といった類いの呼び掛けが、
一切使われていない点も、非常に攻めた広告だと感じる。
2022年はペンギン相関図
そんな『すみだ水族館』
2022年はいきもの達への愛の叫びではなく、
ペンギン相関図なるものを電車広告にて発信をしている。
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気になったスタッフを挙げてみたいと思う。
『飼育スタッフの藤原さん』
大きなリュックを背負っているのにお弁当は手さげで持参
…なにをリュックに入れているのかとても気になる。
『飼育スタッフの高嶋さん』
全羽と仲良しで神
…できれば高嶋さんが餌をやる時間帯に遊びに行きたい。
『飼育スタッフの長岡さん』
動きがペンギン
…自分が思うペンギンっぽい動きか、ぜひ答え合わせをしに行きたい。
眺めていくうちに興味がましていく広告
おそらく電車に乗っていたら、
このすみだ水族館のペンギン相関図を眺めながら、上へ挙げたようなことを思ってしまうのだろう。
特に数ある広告の中でも、
電車広告はスキップもできなければ、
捨てることもできず、
また興味があろうがなかろうが、
一定時間・目の前に陣取る、ある種特殊な広告である。
そして、おそらく多くの方が電車に乗っている間は、
暇で手持ち無沙汰だと感じているように思う。
そんな電車広告の構造を考えると、
このペンギン相関図のような壮大な読み物は、
受け手側の気持ちも汲んだ非常にマッチした広告手法だと感じる。
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売り込みより先に興味を持ってもらう
すみだ水族館の電車広告は、
物が売れない時代といわれる現在、
売るために重要な
『興味を持ってもらう』
ことを非常に上手く体現しているとあらためて感じる広告だ。
『来てください』
とは言わなくとも、
興味をもってくれたら来てくれるはず。
という、
まさにすみだ水族館のコンセプトである、
『近づくと、もっと好きになる。』
を電車広告という広告メディアの場で実現している点は、
非常に素晴らしいと感じる。
今後もこうしたストーリーを感じる広告、
というより受け手側が広告には感じない広告といったものが、
様々なメディアで増えていくように思う。
ステマとは違う、受け手側が楽しめる広告が増えていけばまさにWIN・WINな広告となる。
Web広告を作る側の人間として、今後もすみだ水族館の電車広告は注目をしていきたい。