グルメ系の動画を見ると、どうしても目が留まってしまう。
それが例え広告目的の動画であったとしても、私は卑しいのでスキップができない派である。
「美味しそうだな」、という消費者心理はどうしても制御できないものがあるのかもしれない。
最近JA全農が展開した、国産米の消費促進の6秒動画が話題となっている。
昨今の国産米の消費傾向
サンドイッチなどのパン食はますます近年メジャーとなってきていて、日本国内の「米離れ」は年々深刻になりつつある。
せっかくの美味しい新米に切り替わる昨年11月以降でも、なんと40万トン以上もの古米の在庫が持ち越されてしまったと話題になった。信じられない…。
こうした米余りも、「毎週あと1杯」の消費増により解消されるということから、JA全農では「「#MK3(マジでコメ食う3秒前)」キャンペーンにより「あと1杯」の消費を促していく施策を展開した。
MK3 レシピ動画を全21種類公開
JA全農は、テーマを「マジでコメが食いたくなる1杯」と掲げて、全部で21種類ものレシピを開発して動画にした。
ちょっと耳につきそうな「お~こめ~」という歌と一緒に1・2・3のカウントダウンで、白米の上におかずがのるような「本格的にお米を食べたくなる」映像になっている。
6秒という短い尺でありながら、カウントダウンを取り入れることで「お米が食べたい」となるような心境を刺激して、よりお米の美味しさが魅力的に映るような工夫がされている。
本施策はTwitterやinstagramなどの各SNSで、消費者自身が動画や画像を投稿する、参加型キャンペーンも展開している。
動画で加速させる消費者の消費意欲
今回のプロモーションは、しずる感のある美味しそうなお米と、おかずのビジュアルを最大限に活用し、消費者の食欲を刺激している点が戦略のひとつと言える。
静止画や言葉では決して伝えられないような魅力を伝えられるのは、もはや動画でしかない。
見ている相手が飽きないような短編の構成、さらには、カウントダウンの要素を取り入れることで視聴者がその先にあるものに関心を寄せられるようなつくりになっていることも特徴となっている。
動画のメリットを最大限に活用し、消費者心理を刺激することで、日本のお米の未来を変えるかもしれない。