STP戦略は企業がマーケティングを行う際に、自社が、だれに、どのような価値を提供するかを明確にすることを指します。
マーケティングはさまざまな要素が複雑に混ざり合いますが、自社と市場(マーケット)の関係を明確にするという目的でSTP戦略を使うのは有効な方法です。
STP戦略ではセグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)、これらの3つのプロセスによってマーケティングの戦略を構築していきます。
それぞれのプロセスについて詳しく解説していきます。
STP戦略のプロセス
セグメンテーション(Segmentation)
最初に、マーケティングの対象を絞り込むための準備としてSTP戦略ではセグメンテーションを行います。
市場全体を対象とするのではなく、自社の製品やサービスを購買する可能性の高い層にマーケティングをしていくことが必要になります。
セグメンテーションでは人口動態変数、地理的変数、心理的変数、行動変数、これら4つの変数を使ってセグメンテーションを行います。
これらの変数によって市場全体をグループ分けしていくことがSTP戦略におけるセグメンテーションです。
ターゲティング(Targeting)
セグメンテーションによって市場のグループ分けができたら、次にどのグループ(セグメント)をターゲットにしていくのかを決めるターゲティングを行っていきます。
自社の強みを活かせることやブルーオーシャン、いわゆる競合がいないセグメントなど、自社製品やサービスの販売に有利になるセグメントを選ぶことがターゲティングでは重要になってきます。
また、ターゲットとするセグメントが大き過ぎても小さすぎても良くないのでセグメントの規模についてもしっかりと検討していく必要があります。
これがSTP戦略におけるターゲティングです。
ポジショニング(Positioning)
最後にポジショニングを行います。
ターゲットとなる消費者から見た場合に自社はどのような優位点を持つのか、どのようなベネフィットを提供するのか、それを考えていくのがSTP戦略のポジショニングになります。
市場全体ではなく、ターゲットとなるセグメントにとって自社はどのようなポジショニングをしていくのかを考えていくのが非常に重要になります。
まとめ
STP戦略はマーケティングの基本となる戦略、フレームワークです。
マーケティングの戦略を考える際には必ずSTP戦略を押さえておく必要があるといえます。