ライフタイムバリュー(顧客生涯価値) LTV

正式名称:Life Time Value

LTVとは「Life Time Value(顧客生涯価値)」の略称で、ある顧客が、取引を開始してから終了するまでの期間に、自社に対してどれだけ利益をもたらしたか、収益の総額を算出するための指標を指します。

LTVの重要性

LTVが重要視されるようになった背景には、顧客との関係性重視、企業の高効率化、収益向上の実現を目指すスピードの加速が理由として挙げられます。

一般的に、新規顧客を獲得するコストは、既存顧客との関係維持によって同じ収益額を得る場合と比べ5倍かかるとも言われます。そのため、一度関係を築いた顧客と良好な関係性を維持しロイヤルティを高めることができれば、同じ顧客から繰り返し商品やサービスの購入が期待でき、収益性の改善に繋がると考えられるようになりました。さらに、近年増加するサブスクリプション型ビジネスとの親和性も高いです。

そのため、LTVはマーケティング戦略を進める上での重要な指標となっていると考えられます。

LTVの算出方法

LTVの算出方法はいくつかありますが、以下は代表的な算出方法です。

LTV=平均顧客単価×収益率×平均購買頻度×平均継続期間-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)

例えば、平均顧客単価20万円、収益率50%、購買頻度1回/月(=12回/年)、継続期間5年、新規顧客獲得コストが300万円、既存顧客維持コストが100万円の場合、LTV=600万円-(300万円+100万円)=200万円と計算されます。

LTVの改善方法

前述したLTVの計算式は、平均顧客単価、収益率、購買頻度、継続期間、新規顧客獲得コスト、既存顧客維持コストという6つの要素を含んでいます。したがって、各要素を向上させる(コストについては削減する)ことにより、LTVを高めることが可能です。

例えば、顧客単価の値上げ、上位モデルの販売などのアップセル、セット販売などのクロスセルは平均顧客単価の向上に改善に繋がり、原価抑制は収益率の向上に繋がります。また、リマインドメールは購買頻度などに繋がり、ブランドイメージの向上は新規顧客・既存顧客維持のコスト削減に繋がりそうです。

まとめ

現代のような成熟した日本の市場において、従来のように「足で稼ぐ」新規営業のスタイルや「高単価で売り抜く」といった販売スタイルには限界があります。新規サービスがリリースして購入してもらうという関係から、長期的に顧客と向き合っていく際に有効なLTV(顧客生涯価値)を紹介しました。

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