スキミングプライスとは、商品やサービスを市場に投入・リリースする時に価格を高く設定しておくことによって、富裕層からの市場全体への普及・浸透を図ると同時に、利益を確保する価格戦略を指すマーケティングの用語です。
スキミングプライスのスキミング(skimming)には「上澄みをすくい取ること」の意味があります。
そのため、市場の上澄みでもある富裕層、高くても買ってくれる顧客を狙った戦略をスキミングプライスというマーケティング用語で呼ぶようになりました。
スキミングプライスの狙いは、商品・サービスの投入・リリース後に短期間で粗利を獲得することで新商品やサービスの投入、リリースにかかった開発費、初期プロモーションの費用を回収していくという目的があります。
たとえ初期段階で高価格を設定した場合、それが希少性と合わさり、富裕層やマニア層など、オピニオンリーダーと呼ばれる購買層の購入につながるのでオピニオンリーダーが影響を与えるフォロワー層への市場浸透を促進する効果も期待できます。
そのため、スキミングプライスは上澄吸収価格戦略、上層吸収価格戦略、初期高価格戦略などとも呼ばれることのある価格戦略、マーケティング用語になっています。
まとめ
スキミングプライスは初期の立ち上がりで失敗するリスクがある戦略であることを考えて慎重に考えて採用を選ばなければならない戦略でもあります。
自社の状況や商品のことだけを考えるのではなく、競合や消費者、顧客の状況を総合的に判断していくことがスキミングプライスを利用した価格戦略を考える上では非常に需要になっていきます。