アーリーアダプターはイノベーター理論の5グループのうち、2番目に新商品の購入が早いグループを指します。
特徴としては、非常に流行に敏感な人たちで、情報収集を自ら積極的に行い、自己判断をする人たちで、オピニオンリーダーと呼ばれることもあり、他の消費者層への影響力も非常に大きいグループです。
また、割合としては、市場全体の13.5%と言われています。
イノベーター理論は1962年にアメリカのスタンフォード大学の社会学者、エベレット・M・ロジャース教授が提唱した新商品の購入の早さによって消費者を5つのグループに分類する理論です。
5つのグループは、新商品の購入が早い順に、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの5つのグループで構成されます。
新しい商品を開発したり、サービスを開始する場合には、アーリーアダプターから支持されることがなければ、その商品やサービスの開発が成功することはなく、アーリーアダプターの獲得は、ビジネスを成功させるには必要不可欠です。
アーリーアダプターの獲得成功例
特に、シリコンバレーの企業には、アーリーアダプターの獲得によって成功している企業が複数ありますが、今回は、2つの実例を紹介していきます。
Uber
スマホを使ってタクシーやハイヤーを呼べるサービスのUberです。
日本でも少しずつ利用する人が増えてきて話題になっています。
シリコンバレーで開催されたイベントで参加者に対して無料でサービスを提供したところ、イベント参加者たちはUberのサービスに飛びつき、SNSやブログなど、WebメディアでUberのサービスは拡散されました。
テック系のメディアやSNSで話題になったUberは4年足らずで世界35都市以上に進出し、サービスを展開しています。
Airbnb
日本でも話題になったサービス、Airbnbです。
Airbnbのサービスは、空き部屋を短期間貸したい人、旅行先で宿泊先を探している人を探して、マッチングさせる、かなり新しいサービスです。
Airbnbは自社サービスのアーリーアダプターになる旅行者は普通のホテルに宿泊しないと考えて、Craigslistというアメリカの広告サイトで宿泊先を探すだろうと予想し、Craigslistのサイト内で宿泊希望者を募集する仕組みを作りました。
Craigslistの知名度を巧みに利用したこの方法によって、Airbnbはアーリーアダプターの獲得に成功し、現在では世界190カ国の55万カ所にホスト先がある、1,000万人の旅行者が利用する巨大なサービスに成長しました。
まとめ
シリコンバレーの2つの企業の成功例からも分かるように、アーリーアダプターを獲得することができれば、自社の商品やサービスを一気に拡散させ、知名度を向上させることができます。
いかに他の消費者層に影響力を持ったアーリーアダプターを獲得することができるか、これがインターネットやSNS、Webメディアが普及した現代のマーケティングのポイントになります。