ホールプロダクトは、消費者や顧客が期待している機能により製品を近づけるよう、自社製品の補助製品・補助サービスを段階的に揃えていく考え方を指します。
ホールプロダクトは日本ではあまり馴染みのないマーケティングの戦略ですが、ハイテク製品のマーケティングを中心として
戦略のコアな部分になる重要な概念になっています。
企業が開発する製品・サービスと顧客が求める機能との間には常に乖離があるので、自社のコアとなる製品を中心として、その周囲に様々な機能を持った補助製品や補助サービスを段階的に配置していくことによって顧客満足度を高めていくことが可能となります。
なお、セオドア・レビット博士はホールプロダクトは4つのプロセスがあると解説しています。
1つ目に、企業が最初に発表する「コアプロダクト」。2つ目に、消費者・顧客が製品の購入時に期待する機能を持った「期待プロダクト」。3つ目が、顧客の利便性を高めるための付随的な製品やサービスの「拡張プロダクト」。4つ目が、「拡張プロダクト」が揃っていて、顧客が製品を最大限に活用できる「理想プロダクト」です。
これら4つのプロセスでホールプロダクトは展開されると考えられています。
まとめ
日本でが浸透していないホールプロダクトの概念ですが、ハイテク製品などの分野においては非常に重要になる戦略です。
実際にAppleをはじめ、現代で市場を制している企業はホールプロダクトを戦略的に構築しています。
特に、ホールプロダクトを構築していく上でどこまでを自社で独自に揃え、何を連携している企業に以来するのか、この切り分けも非常に重要になってくる戦略の一つになります。
消費者や顧客は自社の製品に何を求めているのか、どのような補助製品・補助サービスを用意していくべきなのか、それを考えていくことが非常に重要になっていきます。