Frequent Flyer Programは、ポイントカードやサービス提供カードといった顧客カードを発行して顧客ひとりひとりの購買データをとらえながら、優良固定客の維持・拡大を図るマーケティング手法を指します。
顧客を購入金額や来店頻度によって選別し、セグメント別にサービスや特典を変えることで、個々の顧客に最も適したサービスを提供し、効率的な販売戦略を展開します。
小売業界ではFSP、航空業界ではFFPと呼ばれますが、その考え方は共通です。小売業の場合は自社の店舗で購入した買物金額の累計によって各種特典を提供します。航空会社の場合は、自社カードを発行し、顧客が利用した飛行距離(マイレージ)によって特典を与えます。
販売・顧客管理では、20-80のパレートの法則が働くといわれます。つまり企業の売上の80%は顧客数の20%によりもたらされるという定説です。上位顧客ほど利益に貢献しロイヤルティも高い、ということも確認されています。また、新規顧客を獲得するコストは既存顧客の5倍以上という説もあります。
したがって、企業の収益性(利益)向上に貢献する優良顧客を識別し、その愛顧に対してより多く還元することで顧客維持や買上額を高めるという良い循環をつくり、既存優良顧客を維持しロイヤルティへと高めることがFSP、FFPの狙いです。これは、企業の収益性の向上にもつながります。
まとめ
航空業界では、1981年アメリカン航空がAAdvantageというネーミングで「フリークエント・フライヤー・プログラム」としてマイレージ・ポイントを提供した後、航空各社が導入、当初は各社それぞれにFFPを展開し、自社のマーケティング・ツールとして活用していました。
しかし、最近では企業アライアンスの進展とともに、ホテルなど旅行関連はもちろんクレジットカードなど様々な業種との提携を進め、企業連合のロイヤルティ・プログラムへと変遷しています。