ゲーム理論は簡潔にいうと、2人以上のプレイヤーの意思決定・行動を分析する理論を指します。
こういうと難しく感じますが、実際には日常生活からビジネス上の問題、あるいは国と国の問題に関してもゲーム理論の考え方は使えます。
お互いに、そのままでは相いれない要求を持っている時にどのような意思決定をするべきか、どのような行動をするべきかを考えることに役立つためです。
ビジネスの場面でゲーム理論が役立つケースとしては以下のようなものが考えられます。
・待遇に不満があるので上司に交渉しようか、我慢しようか迷っている
・企業間の交渉時にどこまでなら妥協できるか悩んでいる
・失敗の可能性のあるプロジェクトを引き受けるかどうか悩んでいる
ちなみに、「ゲーム」という言葉を使っているのは、「遊び」という意味ではなく、問題がどんな構造になっているのか、どんなルールで動いているかということを把握することがとても重要だという意味でゲームという言葉が使われています。
どのようなゲームやスポーツもルールや決まった構造に従って進められ、それに応じて戦略を考えますが、ビジネスについても同様に考えることで、初めて効果的に問題を解決できると考えられます。
ゲームの構造とルールを理解した上で、自分の取り得る行動と、相手の取り得る行動を洗い出して、その中から最高の結果を得る方法を考えるゲーム理論は、ビジネスだけでなくあらゆる問題の解決にとって役立つ思考法だと言えます。
まとめ
ビジネスの現場では、自分側から見えるものだけでなく、相手側から見えているものや全体の構造、そこにどんなルールが働いているかを把握することが必要です。
問題に際し、自分・自社の利益を最大化するため、また損失を最小で押さえるためにもゲーム理論を理解することが重要だと思われます。